表具師・京表具とは

良い作品を後世に残す「京表具」

表具師とは

「掛け軸、額装、屏風、画帖、巻物」など美術工芸品的なものや「襖、壁装」など日常生活に密着した実用的な分野を手掛ける職人を「表具師」と言います。

近年(60年ほど前より)「一級技能士(全国)」叉は最近(20年前)「伝統工芸士(京表具)」という資格が出来ました。それぞれ一定の「技術&筆記テスト」を受けられ合格されてきた素晴らしい職人達さんです。でも「一級技能士」「伝統工芸士」を持っておられないかたでも「卓越した技術」を持っておられる職人さんは多数おられるのです。

特に「掛け軸」は表具師によって技術(作業.材料.他)が違いますし、作品が納まる地域(風土)や使用目的によって作業内容を変える必要があります。また「古美術(修理、修復)」を扱う場合は「経験」や「勘」だけが頼りになり、それぞれとても高い「技術」が必要とされ、とても「一連の試験」などで「査定評価出来ない技術」でもあります。

現実に「一級技能士」「伝統工芸士」を持っておられる職人さんでも「機械での掛け軸製作」しか出来ない方や「古美術品」の修理を扱えない表具師さんは多数おられます。「古美術」の修理修復に関しては「資格」にとらわれない「真の技術者」に出逢われる事が「良い作品を後世に残せる」ことと思います。

「掛け軸、額装、屏風、画帳、巻物、襖、障子、壁装(和紙~ビニールクロス)」と多種に渡って活躍する「表具師」!「表具師」とよく話し合いをされ、みなさんのライフスタイルに合った「感性」の合う「善い表具師」に出会われるとをお祈りしております。

合掌(_ _)

京表具とは

表装とも呼ばれる表具は、古くから芸術や宗教が盛んであった京都を中心として発達してきました。表具は裂地や和紙を材料として、加湿と乾燥を繰り返しのうちに、複雑な幾度の工程を経て完成させます。

表具の歴史は古く、仏教の伝来とともに中国より伝わり、経巻の表装から始まり、掛け軸等は仏教の広まりとともに仏画像の礼拝用として始められたのが原型とされています。

今日、表具と呼ばれる物には「襖、壁装」など日常生活に密着した実用的な分野と「掛け軸、額装、屏風、画帖、巻き物」など美術工芸品的なもの、さらには高度な技術と豊かな経験が要求される「古美術」の修復まで含まれます。

表具はそれ自体が独立したものではなく、常に「書画」を鑑賞するうえでの手立てとしてなりたつもので、更には「書画」を保存するという役目も担っています。目立たず控えめでありながら、書画と一体の品格ある調和をつくりだし、なおかつ表具そのものの品位も損なわないように工夫する事が要求されるのです。

千年の都「京都」の美的感覚と京都の人の美意識に支えられ、また湿度の高い盆地の風土に適して発展してきた「京表具」は床の間の発生や、室町時代から桃山や江戸時代にかけての茶道の興隆などと深く関わりあいながら発展し磨かれていったのです。

平成9年には伝産法に基ずいて国の「伝統工芸品」の指定をうけ、平成19年1月「京表具」が地域団体商標登録されました。

※第52回表美展目録より
※ご注意下さい!近年、プレス機などを使用して裏打ちされた掛け軸等の表具は「京表具」「伝統工芸品」とは呼べません。